織り重なる景 -金継-

KIMONOTSUGIについて

KIMONOTSUGIは、一度役目を終えた着物や西陣織の帯が纏ってきた
時間、記憶、温もりを丁寧に受け止め、“次”へと継いでいく作品です。

Tamatebakoの製作過程で生まれる、ほんのわずかな布の欠片。
それらは決して「余り」ではなく、
長い時間を生き、人の手を渡り、記憶を抱えてきた存在です。

KIMONOTSUGIでは、そうした布が持つ背景や気配に静かに向き合いながら、
断ち切るのではなく、繋ぎ直すという行為を通して作品を生み出しています。
金継ぎの表現は、傷や欠損を隠すのではなく、
そこにこそ美しさが宿るという思想の象徴でもあります。

失われたものを嘆くのではなく、
生きてきた痕跡を抱えたまま、次の物語へ。
それが、KIMONOTSUGIの根底にある創作の姿勢です。

織り重なる景 -金継- について

誰かの人生を、長い時間そっと見つめてきた着物や帯。
役目を終えたあともなお、その布には、触れてきた日々や人の気配が静かに残されています。

《織り重なる景 -金継-》は、
そうした布が纏ってきた時間に、もう一度光を当てたいという想いから生まれた作品です。

この作品で織り重なっているのは、色や文様だけではありません。
幾重にも重なった時間、
そこに刻まれた記憶、
そして、布を手にしてきた人々の想い。

着物や西陣織帯の断片を繋ぎ合わせ、
金継ぎの線で境界をなぞることで、
分断されていた布と布、時間と時間が、静かに結び直されていきます。

近くで見ることで立ち上がる布の質感と、
離れて眺めたときに現れるひとつの「景」。

視点を変えるたびに、異なる時間の層が静かに浮かび上がります。
この作品が、見る人それぞれの記憶や時間と重なり合い、
新たな景として心に留まることを願っています。

¥80,000
在庫あり

在庫あり

カテゴリー:

説明

作品名|織り重なる景 -金継- 
素材|着物(正絹)、西陣織帯(正絹)、螺鈿、樹脂
サイズ|180mm × 140mm (作品サイズ)
仕様|額装済
制作年|2025
点数|一点もの

配送について

本作品は、展覧会終了後に一点ずつ丁寧に梱包し、発送いたします。
年末年始期間を避け、1/5以降の発送となりますこと、あらかじめご了承ください。